原田 康子さん 『挽歌』
読書が 大好きな私。
好きな作家は たくさん いるけれど。
でも、最初に 浮かぶのは 原田 康子さん。
『挽歌』は 特に好き。
胸の奥に グサッと刺さった。
初めて 読んだのは 高校2年生。
何度 読んでも 胸が サワサワする。
原田さんの作品は 冬の匂いがする。
舞台が 北海道だからかな。
色は 白じゃなくて グレー。
どこか暗くて。皮肉っぽくて。
健康的な生活が つまらなく思えた。
若い頃は 特に。
平凡な自分を 嫌悪した。
最近、老眼が ひどくなって、
あまり 読書をしなくなった。
文庫本は 特に 見え難くて。
その代り、携帯小説を 読む。
キュンキュンして、結構 楽しいよ。
憧れとか、ときめきって
いつの時代も 同じなんだなあ。
だんだん 遠くなって 忘れてしまうけれど。
時々、振り返って 思い出すのも いい。
でも。やっぱり。
私の中で 『挽歌』を超える作品には
まだ 出会っていない。
だから ずっと 残っていくのかな。
亡くなられた後も 受け継がれて。
それが 娯楽と 芸術の違いなのかな。